スマホを使った『行動記録』で健康の常識が変わる byクーリエジャポン
2012年2月号のクーリエジャポンにて
グーグルが行っている行動管理実験『パコ』の特集がありました。
僕のつくっているウンログにも関連するので、まとめてみました。
(1)行動記録(セルフトラッキング)を つける人の数は増加している。
主な記録は、睡眠パターン、歩行速度、心拍数、摂取/消費カロリーなどなど
これらを測定できるワイヤレス機器も登場している。
市場予測企業のABIリサーチ社によると、北米におけるこのような機器の売り上げは1000万台近く(2011年)になるらしい。(記事がおそらく去年のものなので、現在は不明)
TEDでも面白そうな技術紹介があった。18分もあるので、見ない事をお勧めします。
ダニエル・クラフト: 医学の未来ですか?アプリがありますよ
(2) 習慣の記録によって出来ること
頭痛や胃の痛みを引き起こす食べ物を控え、重要な仕事を一日の最も生産性が高まる時間帯に行う事ができる。さらに、たくさんの人の行動記録のデータを大量を集める事ができれば、病気の治療法を見つけたり、症状が出る前に病気の予測をしたりできるとのこと。
(ぼくの大好きなチョコレートを食べづらくなるかもしれない)
(3)グーグルでは、行動記録を『自己分析ガイド』(Personal Analytics Companion)の頭文字をとった
『パコ』というアプリで何千人もの社員が記録している
これは自由にカスタムできるようで、ユーザーが思いついたデータを何でも記録できるそう。
(今後、googleアナリティクスが個人の情報分析用にも使えるとしたら面白そうだなぁ。)
ちなみに、面白そうな分析例として、
・『コーヒーは仕事の生産性に関係あるか』(あって欲しい。。)
・『どんな運動が快眠につながるか』(たぶん、夜のスポーツが1番眠くなる)
・『食べ物や気分が便通、頭痛にどのような影響を与えるか』(これはウンログに近い)
などなど
健康や運動、食生活についての情報を記録してグラフ化し、共有するウェブサイトが増えていて、その多くがスマートフォンアプリとのリンクしている。
たとえば、
・ランニングとフィットネスの記録アプリ『ランキーパー』
2010年11月の200万人の利用者が、今では600万人に増加していて、『フィットビット』というセンサーを使えば、就寝中の脳波や運動時の心拍数、サイクリング時の脚力に、階段を上った段数、耳にした音まで様々な情報をワイヤレスで記録できる。
(▼あとはこんな面白そうなサービスも見つけました)
・ダイエット記録の共有サービス『skinnyo』
・勉強時間の記録、共有サービス『studylog』
・生活だけじゃなく仕事の時間記録に『toggl』
・食べるものだけじゃなくてウンチの管理に『ウンログ』(流行ったらうれしいな)
ちなみに、興味深い数値情報として記事にあったのが
・オンラインで健康管理した事がある人の数は、PCユーザーの27%(ピュー・リサーチ・センター2011年調べ)
・スマートフォンを所有する成人の健康関連のモバイルアプリ使用率は9%(同社調べ)
(5)あるグーグル社員のくしゃみの原因は朝飲むクリーム入りのコーヒーだった
これは、グーグルのある社員がパコを利用して『くしゃみ』の原因を突き止めた話しで、くしゃみをする前後に何を食べたかを記録していった結果、クリーム入りのコーヒーと、ビールを飲むとくしゃみが出る事が分かったらしい。
(昔、誰かがピザを食べると性欲が増すと言っていたが、分析すると色々でてきそうである。)
(6)リマインダーの威力?
パコの実験で興味深いものに、
・『ハッピー・ワーク・デイ』:日に2回、机に向かって仕事をしているかパコが確認してくる
・『フロッシー』:前日にデンタルフロスをしたかを確認してくる
・『母さんに電話』:日曜の夜になると、最近母に電話したか、したなら何を話したかしつこく聞いてくる。
というものがあった。
この中で、フロッシーが効果があった様で、毎日毎日フロスしたか聞かれるもんだから、被験者はちゃんとフロスをするようになったとのこと。
今、はやりのsiriが、GPSデータやスケジュール帳、メッセージなどを解析して
『***ハシタノカ?』『***時二ドコソコデ約束ガアルカラハヤク出発シロ』
『***終電ガ近イ帰レ』『***充電シロ』
とか言ってくれる日も近いのかもしれない。(今日そんな話しを会社でしたなぁ)
それまでは普通に起こしてもらいます。
クーリエジャポンから抜粋。